【感想・ネタバレ】武士の情け 本丸 目付部屋12のレビュー

あらすじ

武家の正しい有り様を何より重んじる目付が、大身の旗本を叱責!

自らの無実を訴えるため、敢えて見ず知らずの他家に救いを求める「駆け込み」。
その正義と矜持を守るため、公正を旨とする目付が行く。

旗本家どうしの揉め事に、武家の有り様を何より重んじる目付・小原孫九郎が現場に。七千石の大身旗本家の家臣が同僚と刃傷の末、四百石の旗本家に駆け込み、返せ返さぬと騒いでいたのだ。無実を訴えるため他家に救いを求める「駆け込み」だったが、駆け込んだ武士はその原因を語らず、両家の思惑も絡み、決着がつきそうにない。目付公平を胸に、小原は難題を解決できるか!?

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Posted by ブクログ

テレビドラマの企画、脚本を経て本格時代小説を描き始めた作者のシリーズ12作目。

今回も大満足の大好きなシリーズ作品。

江戸城でめつけしゅう10人を束ねる筆頭妹尾十左衞門。
今回の事件に当番目付けに、自身が大身旗本で武家の有様を何より重んじる小原孫九郎が現場に赴いたことにより、目付け衆が気をもむ様が微笑ましくその信頼感を寄せる様子が読んでいて読者がつい一緒に心配してしまう。
弱者についつい贔屓目を持ちがちな小原だが、その実自分を知っていて「目付け公平」に苦心し難問を解決に向かわせる。

はたまた、目付けの前身が勘定方に長く勤めた佐竹が担当した事案。数多くの村々を丹念に歩き体を壊してしまう。だが、勘定方依頼その案件に問題意識があった佐竹は筆頭の依頼した仕事で一時は引退を考えていたがやる気を持ち直し体調も復活。

このシリーズ、この10人衆の筆頭を始め、互いの人格も尊重しながら「目付け」の仕事をやり切るその意識、意地が素晴らしく仕事人としての誇りを全うする様子が現代でも十分通じる作品で大好きな要素!

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2022年09月19日

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