小さなことばたちの辞書

小さなことばたちの辞書

ことばに生涯を捧げた女性を描く珠玉の一篇。

「生きるということは、ことばを集めることだ――べつに辞書編纂者でなくても。エズメがそれを教えてくれる」――国語辞典編纂者・飯間浩明
19世紀末の英国。母を亡くした幼いエズメは、『オックスフォード英語大辞典』編纂者の父とともに、編集主幹・マレー博士の自宅敷地内に建てられた写字室に通っている。ことばに魅せられ、編纂者たちが落とした「見出しカード」をこっそりポケットに入れてしまうエズメ。ある日見つけた「ボンドメイド(奴隷娘)」ということばに、マレー家のメイド・リジーを重ね、ほのかな違和感を覚える。この世には辞典に入れてもらえないことばがある――エズメは、リジーに協力してもらい、〈迷子のことば辞典〉と名付けたトランクにカードを集めはじめる。
大英語辞典草創期の19世紀末から女性参政権運動と第一次世界大戦に揺れる20世紀初頭の英国を舞台に、学問の権威に黙殺された庶民の女性たちの言葉を愚直に掬い上げ続けた一人の女性の生涯を描く歴史大河小説。
2021年豪州ベストセラー1位(フィクション部門)、NYタイムズベストセラーリスト入り。「ことば」を愛するすべての人に贈る珠玉の感動作。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    小学館
  • ページ数
    528ページ
  • 電子版発売日
    2022年09月27日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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  • 小さなことばたちの辞書
    2,970円 (税込)
    ことばに生涯を捧げた女性を描く珠玉の一篇。 「生きるということは、ことばを集めることだ――べつに辞書編纂者でなくても。エズメがそれを教えてくれる」――国語辞典編纂者・飯間浩明  19世紀末の英国。母を亡くした幼いエズメは、『オックスフォード英語大辞典』編纂者の父とともに、編集主幹・マレー博士の自宅敷地内に建てられた写字室に通っている。ことばに魅せられ、編纂者たちが落とした「見出しカード」をこっそりポケットに入れてしまうエズメ。ある日見つけた「ボンドメイド(奴隷娘)」ということばに、マレー家のメイド・リジーを重ね、ほのかな違和感を覚える。この世には辞典に入れてもらえないことばがある――エズメは、リジーに協力してもらい、〈迷子のことば辞典〉と名付けたトランクにカードを集めはじめる。  大英語辞典草創期の19世紀末から女性参政権運動と第一次世界大戦に揺れる20世紀初頭の英国を舞台に、学問の権威に黙殺された庶民の女性たちの言葉を愚直に掬い上げ続けた一人の女性の生涯を描く歴史大河小説。  2021年豪州ベストセラー1位(フィクション部門)、NYタイムズベストセラーリスト入り。「ことば」を愛するすべての人に贈る珠玉の感動作。
  • ジェリコの製本職人
    3,168円 (税込)
    吉田恵里香氏推薦!豪州発あの傑作の姉妹篇。 「社会や環境、時に家族や出生時の性別が、ペギーの壁となり牙をむく。 弱き者にこそ味方となるべきものが敵となる社会で、どうしようもなく知識や学問に惹かれてしまうのは、これらが決して自分を裏切らないから。 それが、この物語が今の時代に必要である理由だと思う。」 ーー脚本家・吉田恵里香氏(連続テレビ小説『虎に翼』、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』)  第一次世界大戦下の英国。オックスフォード大学出版局製本所で双子の妹とともに働く女工ペギーは、夜になると工場から密かに持ち帰った不良(ヤレ)本をむさぼるように読み、大学で学ぶことを夢見ていた。だが、労働階級の彼女にとって学問は決して手の届かない高嶺の花だ。  戦争は日に日に激化し、街にベルギー難民が押し寄せ、疫病が流行し、社会は変わっていく。ペギーは、障害のある妹への責任やベルギー負傷兵との恋に悩みながら、大学を目指す――。  世界が恋した豪州発の傑作歴史小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇が登場。前作同様オックスフォード大学出版局を舞台に、若く貧しい女工の挑戦、戦争と銃後のリアル、そして当時の製本工場を活写した紙の本への愛あふれる珠玉の物語。

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小さなことばたちの辞書 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    辞書は男の言葉でできている、そんなことに気付かされる物語。
    全ての英語を記載する辞書を作る過程を描きながら、そこからこぼれ落ちる言葉に注目したという、それだけですごい作品。
    女性たちの、”取るに足らない””学術的な価値がない”などとされていた言葉を拾い集めることで、それを使う人々の地位や出自、そして

    0
    2025年05月08日

    Posted by ブクログ

    読み始め、翻訳特有のとっつきにくさを感じ、完読できるのか不安になってしまい、ブグロクでネタバレの無い感想を先に読みました。ポジティブな感想が多く、それ以降は、ほとんどのめり込むように、本の世界に入ってる自分がいました。
    日本の辞書編纂を題材とた船を編むは読んだ事がありましたが、やはりどの国でもこのテ

    0
    2025年04月01日

    Posted by ブクログ

    とても良い本だった

    ことばってとても大切なものだと私はずっと思っている
    本来、ことばはことばそのものであり、良いものも悪いものもきっとないはずで
    それに意味を見いだしてことばを使っていくのが私たち

    以前、今もかもしれませんが女性の立場はとても低いものだった
    それはことばでも同じ
    辞書を作る、とい

    0
    2024年09月07日

    Posted by ブクログ

    タイトルからもう好きな予感がしたんだが、とてもとても良かった。

    主要な登場人物たちに共通する慎み深さ、物語の静かなトーン。
    一歩一歩、踏み締めていくような時間軸でエズメの人生が進んでいくから、その都度交わされることばや体験がどれも沁みた。

    ことばを通して見える女性たちの社会的立場への問いかけ、シ

    0
    2024年06月28日

    Posted by ブクログ

    読み応えがあるのにやさしく読める不思議な本。内容は重いけど心に刻まれたものは決して暗くない。言葉を選ぶのは好きだけど、そんなふうに言葉を考えたことなかったなぁ。すごくいい作品。

    0
    2023年04月14日

    Posted by ブクログ

    オックスフォード英語大辞典の編纂を助けた記録から抜け落ちた女性たちに光を当て、言葉に魅せられた少女エズメの成長と女性や貧しい人々であるために編纂からこぼれ落ちた言葉たちの物語。女性参政権運動や第一次世界大戦なども編み込みながら、父親やボンドメイドとして結ばれたリジーとの愛が全編を彩り類稀なタペストリ

    0
    2023年02月07日

    Posted by ブクログ

    「オックスフォード英語大辞典」の編纂の歴史的事実をもとにしたフィクション。美しい物語という評価が一番しっくりくる作品だった。人生をやり直すことができるなら辞書編纂の仕事には憧れる。学生の頃にはそんなことは思ってもみなかったので選択肢にも入らなかったが。

    0
    2023年01月22日

    Posted by ブクログ

    世の中ではあまり話題になっていないみたいですが「掘り出し物」でした.
    何年か前に「博士と狂人」や「舟を編む」が話題になったのですが,これは前者と同じオックスフォード英語大辞典の編纂作業を背景にし,ただし,架空の名もなき女性がそこに陰ながら携わる姿を描いたものです.
    背景には,女性参政権運動や第一次世

    0
    2022年11月24日

    Posted by ブクログ

    ことばを丁寧に包めたような書き出し。ああ、いい物語が始まる、とすぐに感じた。

    言葉を歴史とともに正確に記録し、後世に伝えていく。
    辞典編纂は、壮大な人類の試みである。
    この作品は、そうした人々の熱意と、時代や社会に隠されてきた女性の存在、戦争によって失われそして生まれ変わった言葉たち全てを偉大な主

    0
    2022年11月14日

    Posted by ブクログ

    「オクスフォード英語大辞典」はもちろん大変価値ある偉業であるが、男性たちが男性たちの用例を集めて作っていること、そこには何人かの女性たちも加わっていたのに(祝賀の食事会でも外の席にされたことに象徴されるように)存在に光を当てられていないことに気づき、そこから想像を広げていく作者の視点が素晴らしい。史

    0
    2022年10月21日

小さなことばたちの辞書 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    小学館
  • ページ数
    528ページ
  • 電子版発売日
    2022年09月27日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
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