あらすじ
津久井操は科学警察研究所の職員。実際に起きた事例をもとに、「警察は事件の発生を未然に防ぐことができるか」を研究している。難題を前に行き詰まった彼女に、大先輩の大迫警視正が紹介したのは、あの『月の扉』事件を解決した座間味くんだった。二人の警察官と酒と肴を前にして、座間味くんの超絶推理が繰り広げられ、事件の様相はまったく違うものになっていく!
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いつものように書店で待ち合わせ、警察御用達の店で酒と料理を味わう二人。
そこに新たに加わったのが科警研の操。
彼女の前で披露される座間味くんの推理には毎回驚かされる。
場の空気が一瞬で静まり返るほどの意外性を、平然と提示してくる。
“多角的に物事を見る”ってこういうことか。
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座間味くんの推理第二弾。
座間味くんと大迫警視正の飲みの席に、新たに科学警察研究所の津久井さんが加わり、彼女の研究テーマから実際に起きた事例について話すことに。
解決済みの事件や裁判中の事件、様々な事件について、座間味くんの超絶推理が繰り広げられ、誰も気が付かなかった事件の様相が明らかになっていく。
座間味くんの超絶推理…圧巻です。
解決済みの事件とか、特に問題がないように見せかけてというか、綺麗にまとまって見えるのに、そこに座間味くんは疑問点を見出す。
座間味くんの着眼点、素晴らしいです。
一般人ならではの視点とも言えますが、犯罪者の視点にも立てるのかなと感じました。
矛盾があるのに、ないように見せてしまう。
石持さんの文章…素晴らし過ぎます。
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飲み会の席で語られる事件の真相を語る座間味くん
7作品収録
今回の飲み会では3人になってました
語りはその3人目の科学警察研究所の職員である津久井さん
やっぱり座間味くんはすごかった
いずれの事件にもそんな真相が・・・ってことを座間味くんは解き明かしてしまう
今回もまた恐れ入りました
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座間見くんシリーズ、第三弾。
いわゆる安楽椅子探偵ものでしょうか。
今回は、津久井操さんが主役で、科警研(科捜研ではない)の職員で、過去の事件の成功・失敗を分析し、その要因を体系化すると言う大変なお仕事。
行き詰まった彼女に、大先輩の大迫警視正が紹介したのが座間見くん。
毎回、彼女が紹介する過去の事件を、座間見くんが僅かな違和感を元に、全く別の視点から、鋭く真相を解き明かす。
それは、終わった事件とはいえ、警察でさえ把握出来なかった、驚くべき真相であった。
今回は、『傘の花』から『警察の幸運』まで、7つの短編集です。
どの作品も、あっと驚く展開です。
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座間味君シリーズの短編集。
今回は警察庁で警備の成功と失敗事例を分析してパターン化する研究をしている女性が登場し、彼女の研究内容に座間味君が意外な推理を披露する。
事件の概略を聞いただけで物事の裏側に対して新たな切り口を披露する座間味君の思考回路が非常に面白い。
石持氏の本領発揮というところでしょう。
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津久井操は科警研の職員。実際に起こった事例をもとに、「警察は事件の発生を未然に防ぐことが出来るか」を研究している。
難題を前に行き詰まる彼女に、大先輩の大迫警視正が紹介したのは、『月の扉』事件を解決した座間味くんだった。
ハイジャック事件を書いた石持さんの第二作目の長編『月の扉』に登場する座間味くんが活躍するシリーズの3作目です。7篇を収録した短編集で、石持さんの得意とするいわゆる安楽椅子探偵もの。
居酒屋の席で酒とつまみを口にしつつ、過去に起こった事件について推理と想像を膨らませ、事件の様相ががらっと変わってしまうのが面白い。
最初事件の概要を説明された時点では状況に全く違和感を抱かないのに、話を聞いていると(確かに……)と不自然さに納得させられてしまうのが、我ながらあまりに単純すぎて笑っちゃいます。
石持さんの作品を読むといつも思うのですが、例えば「一般人は思っているより警察を信用している」とか「現役はOBの口出しを煙たく思っている」とか、本を読んでいるだけだとあまり突っ込まない心の機微が推理の展開に深くかかわってくるのが何だか新鮮な感じがします。
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新宿東口の書店、2階雑誌売り場、アウトドアコーナーでの待ち合わせ。短くした髪、涼しげな瞳、すっきり伸びた背筋・・・もうそこを読むだけでワクワクしてくる。
座間味くんシリーズは、お決まりの型を守ることで、読み手の期待を裏切らない。
「心臓と左手」で心を鷲掴みにされ、手に取ったこの作品。今回は座間味くんと大迫警視正に加えて、警察庁科学調査研究所、通称「科警研」の女性研究員、津久井操が加わっての謎解き7編。
前回同様、美味しいものを食べながらのゆる~い安楽椅子探偵ぶりに、扱っているのは警備事件にもかかわらず、和んでしまう。
操のキャラクターも、超エリートなのに嫌味がなく次もこの3人でシリーズ化してほしい。
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飲み会の席で事件の概要を聞くだけで、警察の出した結論とは別の真相にたどり着く。「座間味くん」の説明はたしかに論理的で納得のいくもの。でも、たどり着く真相が結構意外すぎるので感情的に受け入れがたいものもある。でも、こんな論理バトルが好きだから仕方ない。
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前作に引き続き既に解決した事件の話を聞いた座間味くんがその事件の本当の姿を暴き出す連作短編集。
しかし今回は1人多い。
個人的な趣味の話になるが、この一人が自分の中では余計だ。
二人の、飲み屋の、何気ないやり取りの推理が面白いのに、この一人が入るだけで何気なさが消え失せ、あからさまな推理ものに変貌するのが面白くない。
二人の、飲み屋の、この何気ないやり取りこそが、普通の探偵ものから面白い、別の世界に入り込ませてくれるトリガーであったのに。
次はぜひとも座間味君と警視の二人のやり取りに戻して欲しい。
Posted by ブクログ
何となく引っかかると思いながらも読み進めると、座間味くんは見事に言い当てる。すごいなぁと思う。
短編なので物足りないのと、あまり人が亡くなったりしてほしくないので、★は-2としましたが、長編だときっと面白いと思います。