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ベーシックインカム(Basic Income, BI)とは「政府が、すべての人に必要最低限の生活を保障する収入を無条件に支給する」制度を指す。近年、特にヨーロッパ諸国を中心にBI導入をめぐる動きはかつてないほど盛んになっている。日本での可能性はどうか。財源はどうするのか。現行の貨幣制度の欠陥とは何か。最大の障壁となるものは何か。そして未来の社会とは――。AIと経済学の関係を研究するパイオニアが論考する刺激的な一冊。
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Posted by ブクログ
駒澤大学の准教授を務める経済学者である著者によるベーシック・インカム(BI)導入に関する解説本。 BIに関する基礎的な理論、そのメリット、財源、これを可能とするための政治的・経済的体制についてが説明される。 BI導入に関する論点が凡そ抑えられており、これを勉強するには最適な本だと思う。 また政治経...続きを読む済体制の転換を論ずる前提として、過去の日本および世界における政治経済思想の変遷についてもまとめられており、これが非常に分かりやすい。本書を読む副次的な収穫だと言える。ただし著者自身がリバタリアンであるため、こちら側を肯定する傾向にあることには注意が必要。 またBIの導入が必須となる背景として、汎用AI・ロボットの技術的発展によりやがて達成される爆発的な供給増大を挙げている。つまり、爆発的にモノの供給量が増えたとしても消費量が増えなければ深刻なデフレを招くだけであるから、直接的に市中の貨幣流通量を増やす方策であるBIの導入が有効であるというロジックである。 これも納得感のある論理かと思う。とは言えBIは大胆な社会保障制度の転換であり、誤解されることも多いため導入に当たっては強い反発が予想される。 特に現代の日本に根強い勤労道徳(「働かざる者食うべからず」的思想)に基づく反感が起こると思われるため、この解消に向けた丁寧な説得が必要だろう。 これからの社会制度設計を考えていく上で、ベーシック・インカムの是非は避けては通れない論点だろう。導入が実現するにしてもされないにしても、この理解は必須である。本書はこの理解を深めるために役にたつだろう。
AIが浸透していく現代社会において、ベーシックインカムがいかに機能するかについて書かれた本だが、個人的にはそれに限らず現代社会をも著者独自の観点から分析しているのがとても参考になった。本書には著者の様々な分野の豊富な知識が凝縮されているだけではなく、それをわかりやすくまとめられている点もまた価値だな...続きを読むと感じた。著者の本は二冊目だが、この本もまた読んでよかったなと思えるものだった。知り合いに紹介したいなと思える本です。
道徳は人が心地よく生活するために大切なものだが、道徳も行き過ぎると息苦しくなる。最近の不倫報道など、社会にそこまで大きな影響や意味はないと思うが。何事も波のように振幅を持ったものとして社会に現れるのだろう。 現代日本人の持つ道徳観の一つとして「働かざるもの食うべからず」がある。絶対的な価値観を押し付...続きを読むける。本当の幸せとは人それぞれだと誰もが感じているのに。また、自分の頑張りが自分ひとりの頑張りと思い込み、単なるラッキーとは思わない。息苦しさを感じている人が多いのに。むしろ息苦しさを感じているから、さらに弱い者をたたくのか。 自身、仕組みとしてのBIをじっくりと考えきれたわけではないが、いい考えだと感じた。生き辛いことが多い社会が悪くなる仕組みではないように感じる。
説明はわかりやすいんですが結論が受け入れられないんですよねσ^_^; なんでかなあと読み進めてたんですが終章に近づく毎に結果の平等志向なんやなあと気づきました。 障がい者もアンラッキー ギャンブル依存性もアンラッキー 怠け者もアンラッキー 努力している人間に勤労意欲や能力が発揮できたラッキーで考えろ...続きを読むと言われてもσ^_^; それなら努力しないことを選択してアンラッキーやって言いますよね。普通。 他罰的なアンラッキーで片付けられるとBIを支える産業の根本が成り立たないと思うんですよね。 生活できる最低限のBIを支給してシェアハウスで暮らしたり物価の低いところへ移住を促すのは治安を考えても両面あるなと。 個人としての犯罪率は下がるのでしょうがゲットーができたり貧民街ができると治安は果たして良くなるのか。疑問ではあります。 ただ市中銀行をなくして中央銀行一本化することでBIの原資を確保するという意見にとても賛同しました。 マイナンバーを活用したら今の市中銀行を使わずとも金融機関業は一本化できます。 また信用創造という意味で貸出準備率を超える価値を生み出す能力は政府に返上するか吸い上げるシステムが必要やと思います。 まあ今の銀行は投信売ったり証券会社さんと変わらないですから。 まあどちらにしても原資の問題かなと思いました。 AIに税金かけるって言った途端に企業はAI入ってないとか言いだすんやろなσ^_^;
p85 ヘリコプターマネーとは、減税した分財政支出を 減らさなければならないのなら、そのような状況にもかかわらず政府が今まで通りに財政支出していれば、政府の借金は増大することになる。その際国債を中央銀行が買い入れるののであれば、結局のところ中央銀行が国民にお金をばらまいているのと同じである。 p11...続きを読む9銀行など金融機関や富裕層など一握りの経済主体にお金を集中させるとバブルが引き起こされやすくなる。お金を多くの人々に偏在させるとバブルが引き起こされにくくなる。 p187遠くない未来純粋機械化経済への移行が果たされ資本家による搾取はなくなる。(つまり労働者を雇わなくなる)これは労働者の勝利ではない。このためBI(ベーシックインカム)が導入されなければならない。 p220リバタリアリズム(ジョン・ロック)⇒経済自由 リフレ(ジョン・ロー)⇒貨幣の増大 リベラリズム(ジョン・ロール)⇒経済平等 NHKの白熱教室でおなじみのマイケル・サンデルはリベラリズムのタイプである。 p280アーレントがいう意味で人間が人間で在り続けるには古代ギリシャの市民のように奴隷を持たなければならない。AIとBI(ベーシック・インカム)により、革命はアーレントが望むような世界をもたらすだろう。
タイトルに「AI時代」とありますが、AIとは関係なく、ベーシックインカムの本として読めます。 現時点におけるベーシックインカムの意義や考え方やその可能性について述べた本であり、今押さえておくべきベーシックインカムの全体像をつかむにはよい本だと思います。 その一方で、ベーシックインカムの考え方が生ま...続きを読むれた経緯や、これまでに行われた社会実験の説明はほとんどないので、それらを知りたい場合には、別の本をあたる必要があります。 なお、この本では、日銀や銀行の役割についても詳しく説明がなされていて、それらもなかなか勉強になり、自分にとっては、学びの多い本でした。 ただ、終盤の政治思想についての説明は、若干クドイ印象(その結果、わかりにくい印象)を受けました。 ここがすっきりしていたら、★★★★★としたと思います。
井上氏の著書「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 」をきっかけにベーシックインカムという制度を知り、この本でさらに現実的な将来像が見えてきました。 日々、時間に追われる労働がどれだけ現在の価値観を歪めてしまっているか・・・考える機会を得たように思います。
著者の予想通り、仕事が減るのならBIがないと大変なことになるが、この国ですんなりとBIが受けいられるかどうか・・・、最後まで賃労働に拘り続けて無駄なことをやりそうだ。
AIに雇用が奪われる時代に向けて注目されるベーシックインカムを解説した一冊。概要は知っていたけれど日本には財源が無いと漠然と思っていたので第2章の「負の所得税」の考え方は勉強になった。生活保護の拡大版ぐらいに思っている人にこそ読んでほしい。果たして労働の在り方は変わるのだろうか?
前半はベーシックインカムについて説明されているが、途中からは政治的な立場や国民性について多く紙幅が割かれており、制度の良し悪しとは別に、理解してもらわないといけない感情面での課題やその困難さがあるようだ。
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AI時代の新・ベーシックインカム論
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井上智洋
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